【開発こぼれ話】真っ二つ事件を経て進化。KUNAI(クナイ)のプレート表面に施した凹凸の秘密

しゃくれば縦横無尽にダートするメタルバイブKUNAI(クナイ)のプレートの縁ぐるりには凹凸形状がついています。

この凹凸は「しぼり加工」という加工を施していいます。

中央のフラット面から0.4mm程度オフセットしたわずかな段差ですが、強度面とルアーのアクション面、両方の機能を底上げするとても大事な部分です。

何を隠そう、このしぼり加工を採用することになったのは…

[クナイ真っ二つ事件]が事の発端。

琵琶湖にてクナイのプロトタイプをテスト中、フッキング動作によりクナイが中央から折れ曲がりへの字になって戻ってきたことがありました。

極薄のメタルプレートとはいえ高強度な材料を使っており、簡単に曲がることは無いと思っていたのに。

折れ曲がったのはたった一度だけですが、魚が相当大きければそういうこともあるということでしょう。

プレートにもっと強度を持たせないといけないということで協議し、しぼり加工を試してみることになりました。

プレートの縁ぐるりに加工されたわずか0.4mmの段差は非常に強い強度を叩きだしました。

そしてしぼり加工によるもう一つの恩恵、クナイのダート性能にも良い結果をもたらしました。

しぼり加工をする前は水をつかみ損ねてダートせずにヌルッと抜けて滑ってしまうことが時々ありました。

しぼり加工を施したクナイは一回一回のダートがしっかりと水をつかみ綺麗に気持ちよく左右へダートしてくれます。

中層を連続でしゃくると加工前はアクションが破綻することがありましたが、加工後はワインドのように連続ダートさせることができます。

そんなこんなで現行のクナイのプレート形状が出来上がっていたりします。