
【開発こぼれ話】同じシステムなのにカタチが違う。KRKとオヒラのリロードウェイトの蓋が違うのはナゼ?
タングステンボールをボディ内に装填することでルアーの浮力を調整できるリロードウェイトシステム。
板オモリを貼ったり剥がしたりといった煩わしさから解放され、釣り場で瞬時にハイフロートからシンキングまでを道具を使うことなく切り替えられる構造は非常に使い勝手の良いものでした。
7.0mmのタングステンボール1個あたりが3.2g。
KRK205においては×4個で12.8gものウェイトを装填できます。
まずは水面を水飛沫を上げながらドッグウォークするハイフロートタイプ。
今日は魚が沈み気味かも?と思ったら一気に4個のタングステンボールを装填してシンキングのS字系として使用。
魚が浮き上がるものに反応が良いようなら1〜3個のタングステンボールに入れ替えフローティング〜スローフローティングでジャークまたは早巻き後のポーズで水面に浮上させるなど1本のルアーで幅広い対応力を見せるのがリロードウェイトシステムの強み。
オヒラにおいても同様で、水面ウェイクからクランキング、デッドスローと多彩な使い方を展開できます。
こういった機構をルアーに取り入れると余計に時間がかかり開発期間が大幅に伸びるというデメリットもありますが…
OHIRA(オヒラ)を作るにあたりアップデートされたリロードウェイト
KRKで完成したリロードウェイトを鮒シルエットのオヒラに採用するにあたり、形状を変更せざるを得ない部分がありました。
今回のOHIRA(オヒラ)は浮上アクションにフォーカスしているため、KRKのリロードウェイトほど多段階に調整できる必要はありません。
が…。
オヒラの短いボディはウェイトチャンバーを設置するスペースが小さく、KRKのリロードウェイトをそのまま流用して使用する事ができませんでした。
調整はボールウェイトが2個入れば要求は満たされるのですが、いかんせんスペースが無い…。
KRKは蓋の真上にボールウェイトが無い構造ですが、スペースの少ないオヒラではボールウェイトと蓋を重ねて設置し、ボールウェイトをよけるような蓋の形にすることで省スペース化を実現しています。
蓋自体の全長を延長し、蓋の取り外しのしやすさもアップデート。
KRKの蓋とかなり形状が変わった事が見てとれます。
手前味噌ですが、リロードウェイトはウェイトを入れるスペースさえ確保できればどうしてなかなか使える機構。
今後浮力調整が必要なルアーを開発する際には、このバージョンアップしたリロードウェイトシステムが採用される可能性もあります。