ヘンテコな断面形状。スティックベイトのボディへのコダワリ。
以前簡易的なアクション動画を公開したスティックベイト。「特徴的なヒラヒラと生き物の様に動くテールアクション」、どうしてもこの部分にフォーカスしてしまいがちですが、ボディにも注目して見てください。
ヘンテコな断面形状
今回、スティックベイトのボディに求めたものは「水押し」、「水絡み」です。う~ん、何ともどこかで聞こえてくるような、何だかこすられた感のあるフレーズ。「水押し」「水絡み」を押し出しているソフトベイトで皆さんが良くお目にかかるのは「リブが~」という感じが多いのではないでしょうか?このスティックベイトはベクトルを「リブ」では無い違う方向に持って行きました。
単純に水絡みを求めるならリブを深めに設けて水に食いつくような形状にすれば良かったのですが、クイックな動きを殺すことにもなってしまう。そこでボディ側面をえぐり、両サイドから凹ませた形状にしました。フォール時、スイミング時には左右の凹みがしっかりと水を掴みボディをユラユラとロールさせます。
この凹み、実は曲者で少し凹ませただけでも水をしっかりと水を食い込み抵抗を生みます。この抵抗が強すぎるとスイミング時にバランスを崩しやすくちょうど良いバランスを取るのに少々時間がかかってしまいました。
TORA同様ヘッド前面には小さなフラット面
ヘッド前面には小さなフラット面を設けてあります。この先端の小さなフラット面がしっかりと水を押してくれることで引き抵抗の少ないスティックベイトにも存在感を与えています。スピニングタックルならば十分にワームの重みを感じて中層スイミングさせることもできます。
大きな水抵抗となるリブをつけることなく水絡みを得たボディはヒラヒラとテールを動かし、ベイトフィッシュが斜め前方に潜っていくようなスライドフォールアクションを殺すこともなく、ワーム自体の存在感もなかなかのものです。
初期のプロトから数えるとマスターの数は15本。これでもかなりスムーズにいった方・・・汗。
完成まではあと一息です。