釣れるのに流行らない シンキングペンシルの引力①
バスアングラーにとって、ほとんど馴染みのないルアー「シンキングペンシル」。
もちろんバス用のものも存在します。
けれどもあまり使われていない、認知されていないジャンルです。
釣れないのか?いやむしろ逆。
とってもよく釣れます。
時を少し遡って今より10数年前
最近はあまり行ってませんが、南湖西岸のポパイの裏(もうポパイはありませんが…)。
春になるとスポーニングに上がってくる魚を狙って、休日は数メートル間隔で釣り人がずらりと並ぶ場所。
ほとんどの釣り人がバイブレーションを投げていて、あっちからこっちからシャラララ~と聞こえます。
バイブレーションが苦手だった僕にとっては、なんとか他のルアーで釣り勝ちたいと思い試行錯誤。
一緒に釣りに行っていた仲間と色々試してみて出た答えはシンキングペンシル。
当時はシーバスに熱を入れていたこともあり、シンキングペンシルを大量に在庫していました。
タックルは8.6フィートのスピニングロッドにPE0.8号。
シーバスタックルでシンキングペンシルを投げるとベイトタックルで投げるバイブレーションよりも遥かにぶっ飛びます。
周りがバスタックルで釣りをしている中、1人だけシーバスタックルを振り回しているかなり異様な光景。
「アイツえらく長い竿振り回して…ちゃんとしたタックル持ってこいよ」
みたいな視線をヒシヒシと背中に感じるわけです。
遠投したからといって必ず沖で食うわけでもなく、ピックアップ直前に食うこともあったのであまり飛距離は関係なかったのかも。
とにかくよく釣れました。
不思議とバイブレーションが釣れている時はシンキングペンシルがそれ以上によく釣れることはなく、あまり釣れていない時ほどシンキングペンシルの釣果が際立っていました。
シンキングペンシルのアクションはテールを左右にヒラヒラと振り、水を受け流すような軽い引き心地。
バイブレーションの強いアクションとは対極にあるノー感じな釣り。
ノー感じだけれど、強く魚を惹きつける「何か」があるように感じました。
シンキングペンシルの釣りって、最近みんな大好きなあの釣りに似ていると思うんです。
続く