ソフトブレードチャター「トランキル」のメリットを今一度考える②

スローに扱うことに特化したチャターを作りたい!

リアクション要素は一切いらない。

エサって感じのやつを作ろうじゃないの!

「そうなると必然的に柔らかいブレードがいいよね?」

そんな感じでコンセプトがスパッと決まり、開発は幸先よくスタートしました。

柔らかいブレードって薄く作ると、すぐに千切れるんです。

全く上手くいかない。

通常チャターブレードは0.3〜0.4mmくらいの厚みのものがほとんど。

薄く作っても金属だから強度は十分。

そして薄いからこそのハイピッチで安定したアクション。

軟質素材では、その領域に踏み込めませんでした。

千切れない強度を求めると、必然的にぶ厚いブレードを作るしかない。

ブレードが厚いとピッチが遅くなり、手元に伝わる振動もかなり弱々しい。

と、デメリットだらけの軟質ブレードと思いきや…デメリットがメリットに変化

が、しかし。めちゃくちゃ釣れる。

そしてどういうわけか釣れる魚のアベレージがデカい。

こりゃ凄い!と盛り上がりました。

ハイピッチだったらいいってものでは無いということですね。

スローからミディアムの巻き速度で、控えめな振動と控えめなブレードのピッチ。

ブレードがヘッドに干渉するカチカチ音無し、フラッシングも無し、存在感薄めのブレード。

それでいてトレーラーのイサナを小魚かと見間違えるくらい、ナチュラルに動かしてくれるわけです。

クリア気味な水質でスローに巻いても食うあたり、まさにソフトブレードの恩恵と言ってもいいんじゃないでしょうか。

次回につづく