昨年末にお披露目した「KRK205」の可変ウェイトシステム。ハイフロートタイプ~シンキングタイプまでを1つのルアーでカバーしてしまおうというKAESU初の試みです。これだけが先走ってしまうと、「可変するという事だけ」にスポットを当てて開発したと勘違いされそうですが、開発過程は実は逆。異なるアクションを1つのルアーに盛り込みたかったから可変させたという事なんです。
方法は先日の動画の通り、タングステンボールを1個、2個と追加していく事でアクションを変え、レンジを下げ、その日その場所にアジャストさせます。
欲しいアクションが1つ→2つとなった。でも融合は困難。だから「可変」が結論
当初はこんなウェイトシステムを採用するつもりもなく、狙いの1タイプのみを開発していました。がしかし、開発を進めていく過程で、想定していた使い方とは別の特殊な使い方をしてみると・・・。
散々投げて無反応だった場所でもその特殊な使い方をすると魚のスイッチが入り水面が炸裂!!
一回に留まる事無く、そんなことが何度もありました・・・汗。
これは行ける!!当初狙っていたアクションとその特殊な使い方を融合させたモノを作り始めることに。
しかしあっちを生かすとこっちが死に、また、こっちを生かすとあっちが死ぬといった具合で、「狙っていたアクションと特殊な使い方の2点を同条件で1つのルアーにする事は厳しい」と言う結論。
そこで誰が言い出したか「ウェイトを用途に応じてつけ外しできないか?」という方向性で開発が進むことに。確かに、これであれば出したいアクションや特殊な使い方毎の条件を変える事ができる為、1つのルアーにパッケージングすることは大いに可能な訳です。
ただ、通常のルアーメーカーですと、開発基準となるモデルがフローティングであれば、スローシンキング、シンキングと3種ほどに枝分かれして行き、順次リリースして行くと言うのが通例です。
「だったらやってやろう!!」とナニカに火がつく訳です。
KAESUでリリースするこのサイズのビッグベイトはハイフロート~シンキングまで網羅という事は、年間通して使ってもらうことが出来ます。春や冬はベーシック使いでも釣れ、夏や秋は狙っていてアクションと特殊な使い方で釣れる。ビッグベイトでチェイスだけ・・・というモノから脱却し、「釣れるビッグベイト」として作りこんでいます。
そんな釣れるアクションや特殊な使い方~ベーシックな使い方と全てを高次元で盛り込み「1個」で済む様にしました。何か言い過ぎて自分でもチョットハードルを上げている様に感じているのですが、アクションをお見せすると「あぁ、そりゃそうだ!」であったり、「これだったら出来るぞ!!」となるのでは無いかと思います。
ぶち上げたりました。が・・・同時にこうも思いました。
「KAESUって・・・どんだけ商売下手なんだ・・・」と。
ああでもない、こうでもないと頭を捻りながら試行錯誤し、このように現在の5タイプ可変モデルへと進化したわけです。
続く