KRK205、165のテールフックの真意

KRK205や165を初めて見た人の意見は2つに分かれます。

一方は、「テールがついてないとなんか寂しいっスよねー」という人。

もう一方は、「このテールフックの位置は…これイイね!」という人。

テールをつけなかった、テールフックを代わりにつけたという経緯は、もともとKRKがジョイントのないワンピースボディのリップレスジャークベイトだったから。

ワンピースボディで3フックで、左右にビューンと飛ぶやつを作ろうとしてたのです。

開発の過程でジョイントを追加して今の形状に落ち着きました。

このテールフックには、「これイイね!」と言った人が想像したであろう、テールをチョンと齧るやつでもフッキングできるかも…というのも、もちろんあるのですが。

少し違います。

KRKシリーズの本領は【キレのあるスピード】

普通にゆっくり巻いてS字で使う分には、テールフックはそんなに重要ではありません。

KRKのビッグベイトとしては少し特殊な使い方でこそ、テールフックが生きてきます。

その特殊な使い方というのが「ファーストリトリーブ」です。

すでにKRKをお持ちの方はご存知でしょうが、ファーストリトリーブでもギュンギュンとS字を描きつつしっかり最後まで泳ぎます。

ゆっくり巻いても反応しない、ついてくるけど食わせきれない、そういう魚がKRKのファーストリトリーブには目の色を変えて猛アタックするのを何度も見ました。

スピードが無いとスイッチを入れられない魚って結構居るんだなと。

そういう魚はテールフックに掛かることが多いです。

その理由はおそらく…。

巻くスピードが速すぎて下側に回り込む余裕がなく、後ろからギューンと追い上げてそのまま下半身をガツーンと引ったくっていくから。

ファーストリトリーブで食わせたKRKは下半身が歯形だらけになります。

チョンと触るようなテールバイト対応ってわけじゃなく、がっつり本気食い用のテールバイト対応フックなのです。

と言うコトで、より魚に出会える様に

ファーストリトリーブをマスターしよう

な訳です。

基本的には投げたらグリグリと速く巻く。

これだけです。

KRK205をファーストリトリーブで使う時は軟質ジョイントパッドは必ず剥がして、ジョイントの可動域を大きくしておきます。

細かなS字で泳いだほうが水絡みが強くなり魚の反応が良いように思います。

KRK165は剥がさずそのままでも可。

いい時だったら巻くだけでもガツーンとバイトが出ますが、時々ストップを入れるのも効果的。

10回転ごとに1ストップとか、1キャスト中に2回とか、自分でストップを入れる回数は色々試してみましょう。

止めた瞬間にゴンと当たります。

ストップした時に惰性でスーッとスライドするのを活かすならタングステンボールウェイト3か4玉。

グリグリグリッと巻いて止めて水面に浮かべる時は0〜3玉。

魚の反応を見つつ浮上スピードの速さを決めます。

ゆっくり浮かべた方が食うのか、なるべく止めないように速いスピードで水面に逃す方が良いのか。

止めた時はフロントフックに掛かるのが多い傾向です。

ノラないバイトが多いようならセンターアイにフックを追加して、3フックで使うのも一つですよ。