ルアー製作において、実現不可能を可能にする素材「ケミカルウッド」
ケミカルウッドってご存知ですか?
名前の通り、ケミカルなウレタン系の人工木材です。
通称、人木(ジンモク)と呼んでいます。
このケミカルウッドは自動車や航空機、工業用製品のデザインの試作や、家電製品のモックアップモデルなど様々な用途に使用されています。
コテツやマサムネは、このケミカルウッドを使って生産しています。
実はとってもルアー向きな素材だったり
本来ルアー用の素材ではありませんが、ルアーを作る上で必要な要素がいっぱい!
⚪︎比重が均一
天然素材の木はどうしても比重がばらつくので、同じようにルアーを作ったとしてもアクションや浮き姿勢が一定になりません。
⚪︎木目が無い。
天然木の木目はルアーを削る上で案外邪魔というか、クセモノというか。
削る向きを間違えると時々、木目に沿ってパシッと割れることがあります。
ケミカルウッドは削る向きを気にすることなくガシガシ削れる優れもの。
⚪︎ケミカルウッドのラインナップが豊富
ケミカルウッドはビッグベイトには強度高めの硬い素材、クランクベイトには高浮力な素材というように、作りたいものに合わせて様々な比重や硬さの素材を選ぶことができます。
ケミカルウッドだから工夫出来ること
コテツの背面フック仕様。
バラシを防ぐ回転式テールフックなんかは、後ろボディのど真ん中にフックを半固定&グルグル回転させるちょっと小難しい機構が入っています。
ボディど真ん中にフックやスイベルが入る中空な部分をもうけ、水が入っても沈まない浮力が必要。
プラボディだと空気質を作るスペースが無いし、天然木だと素材自体は浮くが水を吸って膨らみ割れる。
ケミカルウッドなら浮力はあるし、吸水しても変形せず時間が経てば水分は乾燥します。
コテツはケミカルウッドがあったからこそ、実現できたとルアーと言っても過言ではありません。