マニアな方のみご覧ください。RANK(ランカ)ブレードの秘密を語る

大丈夫?と気を使いつつ、問答無用で話を進めさせていただきます。

苦労して作ったんだから細かいとこまで知ってほしいのよ。

ランカのことを。

ブレードと、アーム形状と、距離感と

ランカの核心が詰まっていると言ってもいい部分です。

まずランカがヒラを打つ原理。

ランカのメインエンジンはリアブレード。

リアブレードが回転して大きく水を掴み、スピナーベイトの安定した引き抵抗と泳ぎが生まれます。

そこにフロントブレードをぶつけると、リアの回転が乱れ制御を失いバランスを崩します。

これがヒラ打ち。

回転が止まった瞬間にスッと抵抗が抜けルアーが一瞬加速します。

ブレードが互いに接触し続けているとリアブレードが回転できず、ずっと抜け続けた状態。

リアブレードに再び回転してもらうために、ブレード同士には当たりすぎず当たらなすぎずな距離感が必要です。

この位置関係を探すのがめちゃ大変だったのデス。

あえて前後で厚みを変えたブレードの意味

ヒラ打った後、一瞬でブレードが立ち上がり回転するメリハリが欲しかった。

リアブレードの回転が悪いとなかなかブレードが立ち上がらず、回転していない瞬間が長くて、巻き感がスカスカで常にヒラヒラ揺れてるような感じ。

バランスを崩した瞬間に即、水を掴んで回転するハイレスポンスなブレードが必要でした。

リアブレードの厚みをどんどん薄くし、最終的に0.3mmに設定。

おかげで強烈に水を掴み、ヒラ打ち後に瞬時に立ち上がります。

ここで発生する、じゃ、フロントブレードはどうする?

フロントブレードには強烈に回転するリアブレードにぶち当たり、回転を急停止させてもらう役割。

となるとそこそこパワーのあるブレードが必要だけども、あまり幅広いブレードにするとノッキンブレード【OFF】の時にアームにブレードが接触して回転しにくくなる。

アームに接触しにくい細く回転角の小さいブレードで、リアブレードの回転を一発で止められる重みとパワーのあるブレードにするために厚みを増やしました。

リアブレードとのパワーバランスを考え、長さ、幅、厚みを何パターンも試し今の形状の0.6mm厚に決定。

ノッキンブレード【ON】の時にはメリハリあるヒラ打ちと加速、【OFF】の時にはスタンダードなスピナーベイトとして使えるブレードセッティングにしてあります。


まとめると

リアは薄く軽量で、水をしっかり掴んで回転が止まってもすぐ立ち上がるブレード。

フロントはリアを止めるため、重いトルクフルなパワーのある細身ブレード。

そんな感じです。