ロクマルゲット! コテツだからこその展開。そう、良くも悪くも…。その1

木曜日、琵琶湖に出てきました。コテツ縛りの釣行です。
アフター回復の魚も増え、沖に魚影が濃くなるこの季節、北湖西岸に以前から気になる所があり、この時期を待っていました。結果を先に言ってしまうと、62㎝、4010gと52㎝を獲ることができ、大満足の釣行になったわけですが、良くも悪くもコテツだからこその展開になりました。

敢えて「良くも悪くも」と表現するところにお伝えしたいコテツの本質があります。自分たちの作ったルアーながら、いいところだけを誇張しても仕方ない。元々ある種のハンデを背負った性質を持つルアーとして開発した部分もあるのは事実。今回はちょっと真面目に綴ってみようと思います。いつも真面目ですが、より真面目に…(笑)

良ければお付き合いください。

コテツのいいところ、弱いところ…。

今回のポイントは急なブレイクにいいウィードが絡むエリアです。深い側のウィードのトップにサスペンドしていて、自分より上のベイトを意識しているヤツらが狙いです。活性が高ければトップに反応するバスですが、この日はどピーカン。

まずは、特に特別なことをするでもなく、コテツに信頼を託して、キャスト後、スローにリトリーブして様子を見ます。この時点で必然的にヤル気のあるデカいヤツだけを意識することになります。というのも、以前からお伝えしてきたとおり、背針仕様のコテツは下から突き上げるバイトにはフッキングの確率が悪くなります。この状況では、コテツを口の中にスッポリ丸のみするようなバイトでないとフッキングしないことが多いのです。言い換えると、下からバイトしても口の中にコテツがシッカリ入ってしまうようなサイズを狙うということになるわけです。

案の定、乗らないバイトが数回。リトリーブしていると「ゴン!」と来ます。下から喰って来て、咥えて反転するようなバイトと思われます。腹側にトリプルフックを複数ぶら下げたルアーならこれで掛かるでしょう。ただし、ことはそう簡単ではないのです。

機会があれば是非一度試してみて欲しいのですが、コテツと他のルアーでは、シビアな状況になるほどバイト数、チェイス数は変わってきます。活性が高い時であれば腹にトリプルフックをぶら下げたルアーの方が強いと思います。何せ、喰って来ればフッキングできるわけですから。ただ、状況がシビアになればなるほど、腹にフックがないコテツにバイトは増えます。

つまり、バイトは減るけど、喰って来れば獲れるルアーと、バイトは多いけどフッキング率が落ちるルアーの選択ということになるのです。3回しかないバイトの3匹を獲るか、10回のバイトから3匹を獲るか…もちろんこの数字はイメージしやすくするためのもので、これは場合によって色々です。ですが、このようなことが起こるのがコテツなんです。活き餌にしか反応しないバスを獲りたい…これがコテツ開発のコンセプトですから。
(実際にそれが活き餌にしか反応しないバスかは分かりませんが、少なくともコテツはとてもバイトは多いルアーに仕上がっています。)

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そして、ついに!

その時は突然でした。
ドスン!とあたったと同時にフッキング!すぐにサイズを感じ取れました。「でかい!」

コテツのワイヤーでセットされたフックは、掛けると同時にボディから外れるため、よほどのことが無い限りバレることはありません。水面を割って姿を現したバスは間違いなくロクマルクラス!

ところが…。個人的にはこの時期の魚が、一年を通して一番強い引きを見せると感じています。水深のあるエリアで掛けたバスは特に。しかもこのサイズ。下へ下へと潜って行く強烈なファイトに指ドラグで対応しようとしたのですが、クラッチが切れず、そのままラインブレイク…。悔しくて空を仰いだのでした。

 

続く…