シリーズ:ルアーはこうして作られる「溶着後~塗装まで」
先週から降って湧いたかのように突然始まった「ルアーはこうして作られる」シリーズ。(えっ、シリーズだったんですね・・・と言う感じですが)
前回はハードルアーの「ボディを溶着」することについて書きました。
SNSでは有難い事に「クリアファイルなんかもそうですよね!」であったり「鉄もこんな風に溶着する方法もあるけど、樹脂もあるんだ」なんて言うコメントがあってビックリ!
と言う事で味をしめて・・・
今回は「溶着のその後」です。
左右のボディを溶着すると溶けた樹脂が溶着面からはみ出し「バリ(プラスティックのギザギザしたヤツです)」が出ます。
この「バリ」を取り除く作業。
カッターナイフの背でシャッシャッとバリの出た部分をしごき、はみ出た樹脂を削り取ります。
そして削り取った部分をヤスリがけ。
ルアーの形状によってはサンダーのような機械を使う場合もあるし、例えばポッパーのカップの内側のようにサンダーが入らない箇所は紙ヤスリなどを使って手作業で丁寧に溶着面を磨きます。
これ実に地道な作業で時間がかかる大変な作業です。
溶着する部分から書き始めてしまいましたが、それ以前の工程のウェイトを込めたりエイトカンをセットしたり、全て手作業です。
この辺りはハンドメイドとインジェクションどちらの工法でもルアーを生産しましたが、ハンドメイドとあんまり変わらないなぁという印象。
決して工場でオートメーション化されてロボットのアームでウィーン→カチャみたいな感じで勝手にバンバン作られているわけではございません。
溶着面が磨き終わったら水漏れチェック。
水槽にルアーを沈め、加圧するか24時間以上沈めたままにして内部に水が入らないかチェックします。
そして水槽から
引き揚げ、水が侵入していないか一個一個を点検。
ルアー内部に水滴がついていたら水漏れしているということ。
点検が終わったものは乾燥させて塗装へと進みます。
以上が溶着後の後工程。
ルアーって結構手間がかかっているんです。