異例ずくめな販売「KRK165」。気になるスペックや価格をご紹介

ハイレスポンスビッグベイトと銘打って発売された「KRK205」も発売から早1年と少しが過ぎました。

本日はタイトル通りかなり異例な販売方法を取る新商品「KRK165」がナゼ異例な販売なのか?とルアーのスペック等を少しお話させていただこうと思います。

かなり時が戻りますが、KRK205の開発がひと段落し、やっとの思いで販売までこぎつけたあたりの出来事です。

KAESUとしてはKRK205のアングラーの入力に対して即座に反応する操作感とキレッキレのアクションがもういたくお気に入り。

それでいて、即座に状況にあわせて攻めるレンジを変える事が出来る「リロードウェイトシステム」も重宝。

全長205mm(テールが付いていないので、テール付きのルアーサイズで言うと230〜250mmクラス)と言うボリュームに対し、薄く作られたフラットサイドのボディはキレだけでは無く軽量化にも一役買っており、(改めてジャイアントベイト用のタックル一式を購入と言う)タックルの敷居を出来るだけ低く出来、ビッグベイトの楽しみを提案出来たのでは無いかなと勝手ながら思っていたりします。

話はそれましたが、要はこの楽しさをより多くの方に提案をしたいと思い、よりタックルの汎用性が高い「165mm」にリサイズにする事にしました。絶対とは断言出来ませんが…多くの方が持っているであろうHやXHぐらいで(無理しなかったらMHとかでも投げられたりも。)投げられるぐらいにしたいなぁと。

そんな開発の序盤真っ只中、数店舗のお取り扱い店様から

「2021年の福袋用やイベント用に出来ませんか??」の問い合わせが舞い込んで来ました。

KAESUとしては「いや、あの、出来なくは無いと思うのですが…値段とか決まっていませんし、本当に良いのですか?数も結構作らないといけないので、本当に良いんですか?」と言った回答をしていたのですが、非常に有難い事に「大丈夫です!」と即決していただいたのを記憶しています。まだ見ぬ製品に賭けていただけると言うのは非常に心動かされる事であり、逆にピリッと緊張したというのもあわせて記憶しています。

では、新製品発売後の次の生産のタイミングで作りましょう!スパッと売れてしまった場合、再生産をすぐに取り掛からないといけない状況も考えられますのでスムーズに取りかかれる用に準備だけ先にしましょうと。

そうこうしている間に事件は発生します。

本来今年の初夏を目指して動いていた「KRK165」の量産用の金型にアクシデントが発生。

完成した金型でテストショットをした成型品を見るとえらい違和感。頭から前ボディにかけてえらく厚みが…改めて確認するもどうやら指示よりも太っているもよう。

違和感を感じつつ淡い期待を抱きつつ組み立ててみると、ハイレスポンスなキレが、びっくりするぐらい凡レスポンスにorz

何とかならんかと凡レスポンスな頭から前ボディ太い君をいじり倒すも、どうにもこうにもなりません。

キレやダートが特徴の一つなのに、先端の水が一番最初に当たる部分が太くなっていたらそりゃそうだと。

無論金型を破棄。一から作り変え。ただでさえ納期がズレ込んでいるのに、そうこうしているとアイツもやってきました。

そう、コロナ。

こんなどうしようも無いヤツが来たもんだから、全世界でどえらい事になっているので必然的に工場もえらいこっちゃ状態に。

稼働率は落ちつつも作り変えた金型でサンプル作成を行い、こちらでチェックするも、一発では決まらないのが量産品の悲しい掟。

リロードウェイトシステムを搭載すると言う事は、1個のルアーで何でも出来き非常に便利になります。しかし、作る際にはその「何でも」に対応出来る微妙なウェイト調整が必須と言う事です。

リロードウェイトシステムなんて言う格好良いネーミングとは裏腹に影ではドリルで穴を開け、固定ウェイトを少し抜いては、別のウェイトルームに足すと言った実に地味な作業を繰り返し。

アクシデントはあったにせよ、納期が迫ってくると追い詰められ、心の中で悪魔は囁き放題「これぐらいで良いのでは??」「だれもこのテストしているテスト品と比較しないから大丈夫でしょ?」と。

この辺りでふと考えてみました。

「プロパー品の納期って誰の何に対する納期よ??」と。

もちろん年内に発売出来るに越した事は無いですが、それってあくまで自分たちの計画な訳で、誰に何を約束した訳ではありません。むしろズレ込んだ場合は自分たちの腹が痛む…(ダメなんですけれどね。)

1つだけ大切な約束は、このKRK165がイケていないルアーかもしれないと言うリスク(すいません、最後の最後まで調整したのでバッチリになりましたし、やり切りました。)もあり、おまけに価格までわからないにも関わらず、このルアーに賭けて下さったお声かけいただいたお取り扱い店様の気持ちに応える事。調整をしっかり行い、オリジナルカラーだけはまずはキッチリ仕上げようと。

それが通例からかけ離れた新商品のオリジナルカラーが先行販売となってもそれは問題無い。

そう思えると気持ちも落ち着き、囁いていた悪魔も去り、工場と折衝しながらギリギリまでウェイト抜いて、移動してと泥臭い調整を行いようやく納得の完成へ!

あとは工場に任せ、入荷を待つのみとなっております。

異例な販売の経緯は大まかにはこの様な流れとなっており、一部のお取り扱い店様からは「おいおい…」なんて言う冷ややかな目で見られるかもしれませんがこちらに関しましては、ほんの少しでもご理解いただけますと幸いです。

いつになく長文となっており恐縮ですが下記に記載いたします。

スペックおよび価格のご案内です。

全長165mm

重量は49g~57g(リロードウェイトシステム搭載)

タングステンウェイトおよび、プラスティック製フロートボール各4個付属

価格:¥5300-(税抜き)

気になる先行発売のオリジナルカラーはどのお店から??

コチラに関しましては情報が解禁されているお取り扱い店様分に関しましては随時ご紹介して行きたいと思います。