KRK165へリサイズの罠 〜開発エピソード②〜

基準を作る為にあえて失敗しに行くと言う「KRK205」をそのまんま小さく縮小してできたプロト「KRK165」

あまりに軽すぎて、飛距離に難あり。

浮力のイメージも掴めたので、まず、変更すべき点はボディの厚み。

KRK205よりも少し厚めの比率に変えて、重量と飛距離、浮力を確保しようということになりました。

で、出来たものが右側、オレンジのマーカーが貼ってあるもの。

「ちょ、ちょっと分厚くない?」

こうなった経緯は省略しますが(察してください…汗)、出来た試作品は指示より厚みが増し増し。

経緯は謎ですがポジティブに考えると厚みが増した分、2ozクラスに到達して飛距離は合格点。

やっぱり自重は必要ですよね。が確認できました。(そりゃそうな訳ですが、ポジティブに考えています。)

襲いくる第二の試練

が、しかし今度はハイフロートでの水面ドッグウォーキングに難あり。

KRK205とは異なり、チョンチョンと連続ドッグウォークしているうちに、どんどん下に潜り込むような感じに。

ましてや波が高い状況で使うと完全に水面下に入ってしまうので、これはいかがなものかと。

ペンシルベイト的要素も踏襲している為、ここに関しては水面でのバシャバシャ暴れ具合がえらく減退しているということも発覚しさらに修正をかける事に。

その修正後の姿が右側のもの。

頭だけをキュッと絞りました。

重量と浮力は確保しつつも、頭はスパッと水キレの良い形状で、オデコに水が被っても潜りにくい形に変更。

ボディを太くしたことで出た、アクションのモッタリ感もこれで解消。

内部の固定ウェイトはKRK205と同じウェイトバランスにすると、ジャーク後に頭が下がってスライドダートしにくいことも発覚。

KRK205と比べて固定ウェイトをかなり後ろ重心にする事で、KRK205と同じようなアクションが出るように調整しました。

言葉で言ってしまえばたったこれだけの事ですが、ベストなセッティングが出るまでにはかなりの時間を費やしています。

あっ、不可抗力的な部分も今回多々あったので余計に時間がかかってしまいました。

サイズダウン版を作るにあたって、小さくするだけじゃなく、オリジナルのものと動きの「質」が変わらない様に、またそのサイズに対して使いやすくなる様にベストな調整をしているよ~というお話でした。